bellkappa’s diary

しばらく落ち着きたい、、、長年やっていたブログとツイッターを止め、写真中心のブログを再開しました。

山野草とジャズと読書と少しのウヰスキー、、時々田舎暮らし、、湘南ベルマーレを愛するf-kafkappaの日記2 番外編

ショスタコ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」ウィーンフィル

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あらすじ[編集]

時と場所:19世紀後半のロシア中部の都市ムツェンスク郡、およびシベリア街道

第1幕[編集]

第1場:イズマイロフ家居間、第2場:同庭先、第3場:カテリーナの寝室

カテリーナは裕福なイズマイロフ家に嫁いだが、意地悪な舅ボリスと、夫ジノーヴィとの愛のない生活に傷心の日々を送っている。製粉所の堤防が壊れたので夫は外出、「亭主が出て行くのに涙一つ流しよらん。イコン貞操を誓わんか。」とねちねちと小言をいい、(製粉所の小麦粉を守るため)「殺鼠剤を用意しろ。」と命じる舅にカテリーナは「お前こそ鼠。」と殺意を抱く。そこへ、新しい下男セルゲイが女中を手ごめにしようとして大騒ぎになる。カテリーナはセルゲイを叱責するが、セルゲイは下心を抱きカテリーナを押し倒す。それを見たボリスは「不倫じゃ。息子に言いつけてやる。」と怒る。その夜遅く、カテリーナのもとにセルゲイが忍び込み強姦する。カテリーナはセルゲイの虜になり、2人は固く抱き合う。

第3場幕開けの孤独を嘆くカテリーナの悲痛なアリアは極めて美しい。後半のレイプ・シーンは、性行為を音楽で描写した有名な場面で、作曲者の非凡な才能がうかがわれる。スターリンが激怒したのもまさにこの点にあった。

第2幕[編集]

第1場:イズマイロフ家庭先、第2場:カテリーナの寝室

ボリスが夜回りをしながらカテリーナに対する抑えきれない欲望を歌う。そこへ情事を終えたセルゲイが窓から逃げ出す。ボリスはセルゲイを捕まえ、鞭で打ちすえる。驚くカテリーナや下男たちに、ボリスは怒りに打ち震え、息子をすぐ呼びにやらせ、彼の好物であったキノコスープを作れと命じる。切羽詰ったカテリーナはスープに殺鼠剤を入れる。ボリスは苦しみだし、臨終に立ち会った牧師に懺悔するが、カテリーナを恨めしげに指さして死ぬ。カテリーナは嘘泣きをしてキノコによる食中毒とごまかす。再びカテリーナは寝室でセルゲイとの逢瀬を楽しむが、ボリスの亡霊に悩まされる。そこへジノーヴィが帰ってくる。ジノーヴィは不義の現場を押さえ、カテリーナを革のベルトで打ちすえるが、セルゲイにより殺される。

第1場のボリスのグロテスクなアリアと、正教の司祭のシニカルなアリアが面白い。第1場から第2場の間奏曲パッサカリア形式の壮大なもので、舞台外のバンダも加わり、悲劇的要素を強調する。ショスタコーヴィッチのすぐれた管弦楽法が聴きものである。

第3幕[編集]

第1場:イズマイロフ家納屋の前、第2場:村の警察署、第3場:イズマイロフ家納屋の前(宴会場)

カテリーナとセルゲイの結婚式が自宅で行われる。納屋にジノーヴィの死体を隠し、何食わぬ顔をする2人。だが、酔いどれの農夫が死体を発見し、警察に通報する。2人は結婚式の宴席で逮捕される。

この幕は全体的に短めで、農夫のコミカルな歌やバンダが大活躍する軽快な「怒りの日」のパロディの間奏曲、警官のユーモラスでグロテスクな合唱と行進曲など、重苦しい劇の中で息抜きの役割を持つ。なお、この幕を交響曲スケルツォに相当するとする意見もある。

第4幕[編集]

第1場:シベリア街道 湖のほとり

カテリーナとセルゲイは刑に服し、シベリアに流される。2人と流刑者たちはとある村の湖のほとりで休憩する。すべてを失ったカテリーナにとって、ただ一つの頼みは愛するセルゲイの存在であった。セルゲイに会うことができて、彼を慕うアリアを歌う。(この旋律が後の弦楽四重奏曲第8番に引用されている。)だがセルゲイは心変わりし、別の女囚ソネートカと関係を持ってしまう。囚人たちに囃され、カテリーナは絶望のあまり、ソネートカを道連れに湖に身を投げる。役人は出発を告げ、囚人たちは物悲しい歌を歌いながら船に乗り舞台を去る。

ここは、ムソルグスキーの影響を受けたロシア色豊かな場面。特に幕切れ近く、絶望したカテリーナが歌うアリアは悲痛そのもので、劇的なクライマックスを作り上げている。